「センセイの鞄」川上弘美

By | 2005/06/14

本との出会いって不思議だなーと思います。
同じ本でも手に取るか取らないかは、その時の気分次第。
他の日だったら見向きもしなかったような本が、とっても良い本だったとき、なんだか縁みたいなものを感じます。
この本はそんな本でした。

38歳のツキコは、既に70代となった高校時代の国語のセンセイに、馴染みの居酒屋で再会する。友情に似たほのかな好意はやがて、もどかしく切ない恋へと発展し…

今の自分の境遇からはあまりにも遠い設定です。
センセイでもなければ老人でもないしw
恋愛小説って、自分の境遇とかけ離れていると、どうしても感情移入が弱くなりがち。
しかも最近の純愛ブームに、けっこう辟易してる僕です。
こんな、いかにも「ほれ、純愛食え!」みたいなあらすじの本を、ここ最近は本当に敬遠していたので、なぜコレを買ってしまったのかは、我ながら不思議です。
でもやっぱり食わず嫌いは良くないですね。良かった。
この二人の呑んだくれっぷりがいいなあ~と思いました。
センセイもツキコさんも呑みっぱなし。
物語的なクライマックスがあるわけでもないんだけど、うまいモノたべて、酒呑んで、のほほんと話をして、その空気が心地良くって、親密になっていく。
この課程の描き方がとっても自然な感じ。
「そういう心地良さは、たしかに年齢を超えるよなー」
って素直に思わせられてしまうあたりが、筆力なんでしょうね。
だからって妙にリアルなわけでもなくって、ファンタジーのようなふわふわした印象も残るのは文体のせい?
不思議な印象が心地良い小説だなーと思いました。
ちなみに映画化されてるらしく、小泉今日子、柄本明だとか。。。
うーん。ちょっとパスかなあ。
原作のイメージだけで十分のような・・・。


8 thoughts on “「センセイの鞄」川上弘美

  1. ひろ

    私も「センセイの鞄」読みましたよ。
    すごい感動!号泣!とかではないんだけど心が温かくなるいい話ですよね。
    ちょっとした出来事一つ一つが丁寧に描かれているのがいいのかも。
    文体も何か惹かれるものがありますよね。
    恋愛小説とは違うかもしれないけど、小川洋子の「博士の愛した数式」
    を読んだ時も同じようなあったかさを感じました。

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  2. MOK love life!

    『センセイの鞄』読みました★★★★★

    センセイの鞄
    日常。日常の、ホント小さな幸せの積み重ね。
    そういうところに在るもの。
    センセイとツキコさんーーー30歳ほど歳の離れた二人の日常のお話です。
    二人の年がすごく離れていることは、
    作品の、ほんわりとしたエッセンスになっている。
    毎日の

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  3. マコト

    私は映画を見てから小説を読みました。映画もなかなか良い雰囲気でしたよ♪のーんびりしてて。だから小説の中のつきこさんのイメージもキョンキョンでした(笑)。

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  4. ふく

    >ひろさん
    おー。ひろさん、趣向が合いますねー(^^)
    「博士の愛した数式」読みたいなあと思ってたんですよ。あったかいんですねー。ぜひ次は読んでみます~。
    >まこっちゃん
    おお。映画、よかったんだー。
    俺の中のイメージでは、柄本明はアリかなーと思ったんだけど、主人公はキョンキョンほど綺麗じゃなかったんよね~。機会があったらみてみるよ~。

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  5. 羊の迷想

    センセイの鞄

    川上 弘美
    センセイの鞄
    「川上弘美」とい小説家の魅力が存分の発揮されたベストセラー。
    「先生」でもなく、「せんせい」でもなく、カタカナで「センセイ」だ。
    この出だしは、実にさりげなく、読書を引き込んでいく。
    確かに、相手の名前がわからない時、「セン

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  6. 空想俳人日記

    センセイの鞄

    センセイは 先生じゃない 鞄の中 
      
     これ、映画じゃないかもしれない。でも、ここに書こっと。書こうと思ったのは、こんなことがあって・・・。

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