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月: 2004年2月

白石一文「見えないドアと鶴の空」

白石一文「見えないドアと鶴の空」

新刊が出たらだいたい買ってる白石一文。
不自由な心」や「僕のなかの壊れていない部分」といった作品でみられるように、人間のドロドロとした部分を真正面から描いきながら、愛や生の意味を問う作風が多いと思います。
最近では「一瞬の光」が文庫化されていて、こちらもなかなか読み応えのある本です。
僕が去年に好きになった作家の中の一人。
まあでも、かなり男の偏った立場が目立つので、なかなか女の子は受け付けないんだろうなー。
で、新刊「見えないドアと鶴の空」がでていたので早速買ったのですが、これが大失敗。
主人公が超能力を使い出したり、一貫して宗教めいた主張があったりして、宗教・超常現象・政治・マルチ商法への嫌悪感が強い僕には、全く受け付けられないものでした。
久しぶりに「ハズした~」って気分。
うーん、次は何を読もう・・・。

大崎善生「聖の青春」

大崎善生「聖の青春」

いやいや、また大崎を読んでしまいました。

大崎作品は殆ど読んでるくせに、出世作のこれだけは未読でした。
理由は簡単で、将棋がわかんないから。
でも、そんな理由で今まで後回しにしていたことを激しく後悔。
この本は、重い腎臓病を抱えながらも、不断の努力で名人を目指し、達成を目前に29歳で夭折した村山聖という棋士の一生を描いたノンフィクションです。
多少の脚色はあるのかもしれないけど、純粋さや必死さに、かーなり激しく胸を打たれます。
あれ?俺はどこまでがんばってるんだ?
と柄にもなく思わず自問するために、晩酌して寝ます。ん?(-_-)zzz

京都案内

京都案内

知り合いに京都案内をせがまれたので、天気が悪かったんだけど、今日は久しぶりに京都に行きました。
いやいや、やっぱり京都はイイですな。
案内してくれって言われて、これほど行くところに困らない町ってそうないんじゃないかなー。
まず「どっか行きたいとこあるん?」と訊くと、なぜか「立命館を見たい」という答えが返ってきたので、とりあえず衣笠へ。
南門の前に車を止めていたら、なんとオムライス屋の「ひとみ」の前に、いつものひとみばあさんが座ってました!まさに在学時と変わらない光景。
「まだ生きとったんや~」と熱くなる熱くなる目頭を押さえつつキャンパスを一周。
春休みなので、「ソフトコーヒー」を買いそびれました。久しぶりに飲みたかったのになぁー。
んで「京都のラーメンはレベルが高いで」なんて話しをしてたらラーメンが食いたくなり、佛大前の「たんぽぽ」で昼飯。
「ひとみ」のばあさんは生きてたけど、「たんぽぽ」のヒゲオヤジは亡くなったんだよなーとしんみりしつつ、相変わらず「たんぽぽ」のラーメンはおいしゅうございました。ここのチャーシューはホンマに絶品やー。
で昼からは、適当に寺巡りをしてました。
梅は、まだ早かったです。この暖かさだったら来週が見頃かなー。
衝撃だったのが、「迷いの窓」「悟りの窓」で有名な、鷹峯の源光庵が、9月から2年間の補修工事にはいるため拝観停止になるらしいです。
あそこの見事な紅葉に、またお目にかかれるときは、げ、30歳・・・。
で、甘味処でも行くか~という話しになり、堀川今出川の「鶴屋吉信」に行きました。
ココの2階は喫茶店だったはずと思い入っていくと、「和菓子実演」なるカウンターがありました。
なんじゃそりゃ?と思い座ってみると、なーんと目の前で職人さんが講釈しながら和菓子を作ってくれるではないですか。
それはそれは見事な手つきで、やっぱ職人ってカッコええなーと思いました。
20分くらいだけど、めっちゃ面白かったっス。
お抹茶と和菓子で800円。行ったこと無い人はオススメです。
ま、そんなこんなで京都を堪能した一日でした。
デジカメを持って行き忘れたので、とりあえず携帯でとった「たんぽぽ」のチャーシューメンがおみやげです。食いさしやけど (^^;)
pic_0132.jpg

大崎善生「ロックンロール」

大崎善生「ロックンロール」

大崎は「ドナウよ、静かに流れよ」を読んで以来のファン。
この人の小説に共通する主人公たちの生への真摯な姿勢と、選び抜かれたであろう言葉が織りなす文章の透明感が、とっても心地よくって爽やかな気分になれます。
なので、好戦的な気分のときは受け付けないのだけど、心に清涼剤が欲しくなったときは無性に読みたくなるのです。
この本もご多分に漏れず爽やかなパリを舞台にした恋愛小説。
主人公よりも、編集者の高井に感情移入しながら、とっても楽しく読むことができました。やっぱり大崎はいいなあ。
短編集の「九月の四分の一」でもツェッペリンが出てきたけど、よっぽど思い入れが強い様子。
一曲も聴いたことがないので、そのうち買ってみようかなと思いました。
「世の中には大きく分けて二通りの人間がいる。ガラス玉を丹念に磨き続ける人間と、粉々に壊さなければ気が済まない人間。」
あー、俺は絶対に後者だなぁ。

デザインって難しい~

デザインって難しい~

ふー、なんとかギリギリ公開できそうなデザインに持って行くことができました。
って、自分が思ってるだけかもしれへんけど、まー、とりあえずこんなもんでいいか。
このサイトの目的は、まずは備忘録です。
毎日いろんなことが起こったり、様々なことを感じたりしているはずなのに、振り返ってみるとなぜかあまり思い出せなかったりします。
毎週、定期的に本を読んではいるけれども、昔のようにしっかりと感想を咀嚼しなくなったなーと思ったり。
つまり、ものすごい勢いで過ぎ去っていく日常を書き留めておきたい、というのがこのサイトの目的です。
そして、weblogという媒体を選んだのは、やっぱり徒然と書いているものでも反応があったほうが楽しいだろうなーと思って。
「おー、わかるよ、フクダ!」とか「そうは思わんけどなー」なんて、コメントしてくれると、やっぱり嬉しいんだろうなーと思います。