「失われた町」三崎亜記
久しぶりの読書エントリ追加。
「となり町戦争」の三崎亜記さんの新刊を読みました。
30年に一度起こる町の「消滅」。忽然と「失われる」住民たち。喪失を抱えて「日常」を生きる残された人々の悲しみ、そして願いとは。大切な誰かを失った者。帰るべき場所を失った者。「消滅」によって人生を狂わされた人々が、運命に導かれるように「失われた町」月ケ瀬に集う。消滅を食い止めることはできるのか?悲しみを乗り越えることはできるのか?
面白かったー
町が消失するという設定も斬新なんだけど、それ以上に、その消失によって、大切な人と突然会えなくなったとしても、残された関係者は、決してそのことを悲しむことは許されていないという設定がイイ!(・∀・)
おかげで安易なお涙ちょうだい本になってないと思います。
むしろ自分と関係のない他者の痛みを、自分の問題と感じられるかどうかを問うているというか、さらにつっこんで、安直なボランティアイズムへのアンチテーゼを登場人物の視点を通じて提示してみたりと、なかなか奥が深かったです。
世界や国という大きな単位においても、会社のような小さな単位においても、消滅順化しちゃいかんよ。
内なる町を持たなきゃ。そんなことを突きつけられているように感じますた。
まあ、あまりにも村上春樹の稀代の名作、「世界の終わりと~」を感じさせてしまうし(やー、もしこちらを読んでないなら今すぐ書店に走ることをオススメします!)、構成がかなり荒っぽくて、話に無理を感じるところが端々に残るなど、完成度はそれほど高くないと思うのだけど、やっぱこの作家さん、イイと思います。うん。
でも直木賞はさすがにだめだったかぁ。
しかしまあ、こりゃ次作も期待ですわ!(・∀・)
なんか面白そうな本ですねー (o’∀’o)
最近、全然本読んでないからなぁ。。。読みきれるかな・・・
読破してない本がいっぱいたまってるしなぁって思うと、なかなか新しい本に手が出せませんε=(.ˇд ˇ;)
>naomiちゃん
おー。そういえばnaomiちゃんも読書好きだったよねー。
働きだすと、なかなか本読めないよねぇ。
俺も読書量、かなり落ちました(´・ω・`)
うわ、まさにこれ今読んでる途中です!
「となり町戦争」は映画化されましたねぇ。
「世界の終わりと~」買ってあるのに、
なんかもったいなくて読めないんですよ。
未読の村上春樹を持っていたい、というか・・・
>keiさん
「世界の終わりと~」は面白いですよー。
一度読んでも何度も味わえると思います。
でも未読の村上春樹があるドキドキは、確かにうらやましいです!特にこの頃のハルキの未読を…。