Category Archives: 読書

「黒川温泉 観光経営講座」後藤哲也、松田忠徳

By | 2005/03/17

週末読んだ本のうちの一冊。

温泉教授キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
新明館キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
まさに温泉界巨頭の対談集!
温泉教授というのは松田忠徳という人で、札幌国際大学観光学部で温泉文化論を教えてられる、文字通り温泉教授です。
日本で早くから循環風呂のエセ温泉を否定し、源泉かけ流しの大切さを説いています。
僕も温泉はかなり好きです。少なくても300湯くらいは行ってます。
でも、そのうちのかなりの数が循環風呂です。とくに関西周辺はヒドい。
プールの臭いのする露天風呂なんて、温水プールって言うんだよ ゴルァ!!( ゚Д゚)
なんて毒づいてたときに、出会ったのが「温泉教授の温泉ゼミナール
これだよ!と膝を打ったもんです。
それ以来、僕は、かーなり温泉教授の信者です。
松田先生が、政党つくったら、そりゃ迷わず一票いれますよ!ってなくらい。
大政浴賛会。なんちゃって。
もちろん新聞出てもとりますよー。
聖湯新聞。なんちゃって。
い、いかん、悪のりした。ごめんなさい (・∀・;)
 
 
そして、後藤さんというのは、熊本の黒川温泉を全国区の人気にした立役者。
僕は、流行ると飽きるという天の邪鬼な性格ですが、どんなに人気になっても黒川はやっぱり素晴らしくって、何度も通いました。宿泊4回。日帰りは5,6回くらいかなー。
湯も良いですが、なんと言っても街全体の、統一感ある「何もないっぷり」が、本当に素晴らしい。
癒されるとはこのことです。
ちなみに黒川の中でも、僕が特に素晴らしいと思う「山みず木」も、後藤さんのプロデュース。
なんだか話があっちこっち行きますが、僕が黒川の露天風呂でお気に入りなのは「いこい旅館」「山みず木」「黒川荘」ですね。
ふもと旅館」というところも、設備がちょっと古いためか、そんなに人気がないけど、中から鍵をしめるだけで貸し切りになる宿泊客専用の別館の内湯が8つもあって、料理もおいしいし、泊まるならかなり穴場でウマー(゚д゚)
ちなみに後藤さんの新明館の風呂は、僕としては(・ω・)??
とまあ、温泉好きには、有名なお二人なのですが、そりゃこの二人が出した本とあれば、読まないわけにはいきません。
  
なんだか本の感想に入る前に、盛り上がりきっちゃいましたが、結論からすると、良い本でした。
全体としては2部構成。
1章、2章で黒川温泉の人気の理由と、それを作った後藤さんについての話。
3章、4章で巨頭二人がかたる日本の温泉地事情。
そして5章で、全体をふまえて、これからの黒川がどうあるべきかの議論。
1,2章は何度か聞いたことがあったので、やっぱり3,4章が面白かったです。
名指しで各地を批判するする(笑)
「湯布院はもうダメですね、あそこは観光地であって温泉地では無い」とか。
公共温泉施設もボロカスのメタクソです。
一番興味深かったのは、経営的にも優れた黒川モデルが、どのような顧客リサーチをもとに作られたのかと言う部分。
顧客第一の発想法だけでなく、競合のリサーチが徹底してるなあ、という印象です。
まさに題名通り経営論。
最後ですが、一番「そうだよ!」と思った一文をご紹介。

良い豆腐屋さんを育て上げるのは、豆腐を食べる消費者です。
当然、良い温泉を育てるのも、入浴者の意識次第です。

まったくです。
正しい温泉観(と僕は思います。巷で言われるように偏った一面はあるにせよ)を養うためにも、「温泉教授の温泉ゼミナール」は、本当に一人でも多くの人に読んで欲しい一冊です。

「京都名庭を歩く」光文社新書

By | 2005/03/08

僕はお寺好きだけど、意味もわからずいいなー、と思ってみてるだけだったので。
例えば銀閣寺で山を登っていく事の意味。
曼殊院の手すりの高さと遠近法の関係。
龍安寺の石庭の作者の謎。
二条城が北に対して垂直を保てていない理由。
全部行ったことあるのに、知らないことだらけ。
いやいや、こういうのをわかっていくと、さらに面白いに決まってます。
日本史の知識があった方が良いと思うけど、高校日本史がおぼろげに残ってるぐらいで十分。
やー、秋は、さっぱり寺巡りできなかったので、春はお花でも観に行こう♪
願わくは、桜の下にて、春呑まん。
あれ、またお酒?
というわけで、昔から行きたい行きたいと思って止まない「桂離宮
インターネットで予約できるようになってるのを、この本で初めて知って、早速アクセスしてみたものの、春の土曜日はもちろんいっぱいでした。
次に、土曜日開くのは秋か・・・。
本当に縁がない。行きたいよ~。むずむず。

11,12月読書

By | 2005/01/08

珍しくビジネス書。人から借りた2冊。
スリッパの法則
・人の話を聞かない社長には投資しない
・社長室の豪華さとその会社の成長性は反比例する
・スリッパに履きかえる会社に投資しても儲からない
・極端に美人の受付嬢がいる会社には問題がある
など、「カリスマ・ファンドマネージャー」と呼ばれた著者の「伸びる会社の見分け方」みたいな本。
法則を導く論理が、破綻しすぎです。
これじゃ占星術で株価がわかるって言ってるのと一緒だ。
まあ新幹線のおともにビールのみながら、とかなら良いかもしれないかなー。
まさに売るために書かれた本という印象。
だから買いたくなるような深みがない。
星一つ。
魅せる技術
男もビジネスシーンではおしゃれしなさい、と。
ハイ。努力します(ーー;)
それにしてもビジネス書って、何でもかんでも
「何とかの人、何とかでない人」とか
「ナニナニになる何十の法則」みたいな題名が、やたらに多い。
最近は新書までそんなのが多い。
要は人目を惹きたいんだろうけど、あまりにチープだと思わないのだろうか。
 
 
 
去年末、ちょっとはまった作家を3冊。
石田衣良。「池袋ウエストゲートパーク」の人。
アキハバラ@DEEP
重度の吃音症だったり、潔癖症で女性恐怖症だったり、光でフリーズしてしまったりする、それぞれ対人に問題を抱えるオタクたちが主人公。
だけど彼らは、それぞれ人には負けない一芸がある。
そんな彼らが作った会社が「アキハバラ@DEEP」が、画期的なAI機能付きサーチ・エンジン「クルーク」の開発に成功する。
しかしそのソフトは、巨大IT企業(ソフトバンクっぽくて笑える)に盗まれてしまう。
彼らは無事に「クルーク」を取り返すことができるか。オタクのパワーが結集する。
みたいなお話。
初めての石田衣良だったんだけど、すっっっげー面白かったです。
設定自体はありがちかも。
コンピューターが知能を持つなんて、映画でも小説でも昔からあるし、主人公がオタクという設定も、あまり珍しくない。
最近では川端裕人の「The S.O.U.P.」」が、かなり近い設定だった気がする。
で、ストーリーも、斬新なわけでもない。
それでも面白く感じちゃうのは、やっぱり主人公たちの描き方。
読むうちに、いつのまにか応援しちゃってた。
爽やかな読後感。さいこーっす。
というわけで、続けて手に取りました。
波のうえの魔術師

あの銀行を撃ち落とせ!謎の老投資家が選んだ復讐のパートナーはフリーターの“おれ”だった。マーケットのAtoZを叩きこまれた青年と老人のコンビが挑むのは、預金量第三位の大都市銀行。知力の限りを尽くした「秋のディール」のゆくえは…。

株がわからないと、ちょっと細部がわかりにくい気がする。
でもやったことのある人なら、すんなりと楽しめる。
テンポのいいストーリー展開。
ドラマ、「ビッグマネー!」の原作らしい。
娼年
コールボーイになった大学生の、一夏のお話。
としか書きようがないくらい、淡々としてる。
エンターテインメント性の高い前出の2冊とは、かなり趣が違いました。 
ベッドシーンは多いけど、別に嫌らしくない。
その他。(めんどくさくなっちゃったw)
7月24日通り」 吉田修一
センス・オブ・プログラミング!」 前橋和弥
 

9,10月読書

By | 2004/10/29

あ、あかん。ぜんぜん読んでへん。
とくに10月は。ったく。
引き続き追悼。野沢尚。
破線のマリス
報道被害は今も昔も同じなのかも。Amazon式に言えば★★★☆☆くらいか。
筋はおもしろいんだけど、主人公と後半のストーリーにどうしても感情移入できないなー。
龍時01-02
サッカーって、小説にしにくそうなものだけど、野沢さんの筆力ではそんなことはカンケーないのでしょう。サッカーを見る視点がちょっと変わったかもしれません。でも、サッカー好きやサッカー経験者がこの本を読んだら、どう思うのか聞いてみたい。
深紅
とりあえず、いったんこれで野沢さん巡り終了。
犯罪被害者の視点を描く、息の詰まるような小説。
ミステリーとして読めば後半が尻すぼみっぽく感じるけど、人間愛的なところを訴えたかった書と解釈すればすばらしい。
でもちえこさんもいってたけど、確かにこの人のミステリーは後半ダレるの多いね。「恋人よ」とか、ほんとつらかった。
パレード」  吉田修一
吉田修一といえば、連ドラにもなった「東京湾景」の作者。読んでないけど。
でもって、こないだの芥川賞受賞作家。
最近の注目の作家さんと言うことで、初めて手に取ってみたのがコレ。
ガクガク(((( ;゚Д゚))))ブルブル。
読み始めは宮本輝の「私たちが好きだったこと」に似てるなあと思ったのに、全然ちがう。
こわい。これはこわいよ~。

「アフターダーク」村上春樹

By | 2004/09/21

村上春樹の新刊「アフターダーク」をやっと読みました。

刊行後間もないというのに、すでにAmazonのレビューが147件!
日本中のハルキストはご健在。
賛否両論あるようですが、これはいつものことですね。
僕は最近、村上春樹作品を読むときには、この人の作品独特の、仕掛けやメタファーを、なるべく意識しないでおこうと心がけています。
深層を読み解こうとすると、どうしても読みながら距離を置いてしまうので。
だから何も考えず、物語の中にどっぷりと浸るようにしています。
そして、登場人物の会話や、描かれる世界のセンスの良さを堪能し、読後に訪れる、漠然とした喪失感や寂寥感を、ただしみじみと噛みしめる。
それが僕に一番しっくりくる村上春樹の読み方だと思ったのです。
そう言った意味では、この作品は、僕が村上春樹作品に求めているものは満たしています。
今までと雰囲気が違っても、やっぱりハルキワールドはカッコエエなあ、と。
ただ、代表作になるような作品というより、新たな境地へと動き出す、序奏のような作品なのではないかと思いました。だから次の作品が待ち遠しい。

8月読書

By | 2004/09/08

やばー、ぜんぜん読書メモしてないです。
このblogは僕の読書記録という役割もありまして、とりあえずですが、8月読んだ本をメモっときます。
7つの習慣
良い本だ。実践できたら、もちろん理想だけど現実には難しい。
理想に近づこうとすることが大切なんだよね。
追悼、野沢尚。
恋愛時代
イイ!(・∀・)
恋人よ(上)(下)
途中まで最高に面白いのに、ラストらへん、まったく受け付けない。
反乱のボヤージュ
野沢尚ってミステリーなイメージだけど、青春ものも相当おもしろい。
恋愛結婚は何をもたらしたか加藤 秀一
ケッコン式に行く前に、こういう本を手に取るってのはどうかと思ったけど、楽しそうだったので。
今の結婚観が築かれたのは、ごく最近のことなのですねー。20へえ。
ふにゅう川端裕人
川端さんって理系っぽい小説ばっかりかと思ってたので、びっくり。
ダ・ヴィンチ・コード(上)(下)」ダン・ブラウン
聖杯伝説って何よ?基礎知識が無さ過ぎて、どこまでが本当で、どこから虚構なのかさっぱりわからなかった。そういうのがわかってれば、きっと面白いんだろうなあ。
ってか2冊3600円は高いよー。

沼上 幹 「組織戦略の考え方」

By | 2004/08/21

バブル期には絶賛された日本的経営も、いまや全否定の対象とすらなる。だが大切なのは、日本型組織の本質を維持しつつ、腐った組織に堕さないよう、自ら主体的に思考し実践していくことだ。本書は、流行りのカタカナ組織論とは一線を画し、至極常識的な論理をひとつずつ積み上げて、組織設計をめぐる多くの誤解を解き明かす。また、決断できるトップの不在・「キツネ」の跋扈・ルールの複雑怪奇化等の問題を切り口に、組織の腐り方を分析し対処する指針を示す。自ら考え、自ら担うための組織戦略入門。

先日、経営学部で教鞭を執るやまもと先生の部屋から拝借してきた本です。
日本的経営について、色んな視点から切り込んで、経営学で有名な「TOC理論」や「マズローの欲求階層」などを独自の視点で論評してます。
特に「マズローの欲求階層」に関する考察は、面白い。

自己実現という考え方が美しくて、しかも「安上がり」だということである。(中略)各人が勝手に自己実現しようとし続けてくれるので、(中略)金銭的インセンティブとも無煙だから給料を上げる必要もない。

また、表だった差をつけないあたりも、日本的平等主義ともなじみやすいものであるとしています。
しかし、そこで「おいおい、四段階の「承認・尊厳欲求」を忘れてないかい?」と本書では言ってます。
四段階をすっとばして、五段階である『自己実現欲求』に目が行き過ぎだよ、と。
その前に、ちゃんと評価し、承認し、尊厳を満たしてあげなさい。
方法はカネやポストが一般的だが、会社の状況によっては十分に支給できないことがあるだろうし、その場合はコトバでもいいんだよ、ってな内容。
なるほどなー。そうだねー、と激しく納得。
全体的には、裏付ける数字があまり出てこないので、論理的な印象が少し物足りないのだけど、それは新書という性質上仕方ないのでしょう。
「○○って、××といわれてるけど、△△って考え方もあるよねー。」
ってな感じで、それに「あるあるー」っとうなずきながら読めます。
組織論の入門という感じなのですかね、やまもと先生?

川端裕人「竜とわれらの時代」

By | 2004/08/07

もうしつこいけど、川端裕人の小説が、とにかく面白くて止まらない。
去年も、やまもと先生からオススメされた佐藤賢一にハマって、大量に読み漁ったけど、今年は完全に川端病。もうこーなっちゃうと、読み尽くすまで止まらないのが性です。

というわけで、今回読んだのは

恐竜発掘が趣味の高校生の大地と、その弟の海也は、近くの雑木林で標本採取中に巨大な恐竜の化石が露出している場所を発見する。
恐竜学者になり、必ず自分の手で発掘すると誓った大地は、数年後に、米国の大学で研鑽を積み、少年の頃の夢を叶えるため、調査隊とともに故郷に戻る。
ところが、無事に発掘され、削り出しをまつばかりの数トンの母岩が、仲間と共に忽然と消える。
同じ頃、大地の指導教官であり、古生物学の権威でもあるマクレモア教授は、自室で正体不明のテロ集団に命を狙われていた。

恐竜を軸に話は展開されますが、全く恐竜に詳しくない僕でも十分に楽しめました。
科学信奉と宗教礼賛と国家主義。
複雑に入り組む思惑が紡ぐストーリーは、まさに川端小説です。
ほんま、サイコー。
あー。早く新刊出してくれなきゃ、そろそろ尽きる~。

川端裕人「The S.O.U.P. 」

By | 2004/07/23

どんどん川端さん。

かつて伝説のRPGゲーム「S.O.U.P.」を開発、巨額の富を得た巧。彼はある日、ハッキングに悩む経済産業省の役人・礼子の訪問を受ける。礼子の依頼でハッカーを追う巧が見たのは、変わり果てたゲーム世界だった!(amazon エディタレビューより)

川端さん、(゚Д゚)話ウマー。ほんと素晴らしい。
ヴァーチャルとリアルな世界は重なり合っているんよねーと思わずにはいられない。
よく「現実世界vs仮想世界」なんて対立軸で区切った社会論を目にしますが、この本を読むと、インターネットの世界も、結局はその向こういる人間が作り上げているものなんだよと再認識。
そして、この本も、そういった安易な対立構図に陥らず、あくまでもインターネットも私たちの生きる社会の一部だということを意識し、その秩序のあり方については、常に主体的に考えなければいけない、という主張されているように感じました。
途中で、クラッカーがインターネットを麻痺させてしまい、医療機関や原発施設を危機に追いやる場面がありますが、これはまさに、インターネットという世界に於いてのみ、現実社会ではあり得ないような奇行・悪行をしてしまう人々への警鐘でしょう。
常に、回線の向こう側にいる人間を思い浮かべる想像力を持って、インターネットという世界と対峙していかなければ、せっかく無限の可能性を与えてくれたインターネットも、有害なものになりかねないんよね、なんて、しみじみと考えさせられる一冊でした。

川端裕人 「ニコチアナ」

By | 2004/07/20

よくわからないけど、川端さんだから買ってみた。

世界を揺るがす新種タバコ葉の発見は、南米の魔法の大周期の終わりを意味するのか? 科学と魔術の交錯。「タバコ」という名の「近代」に正面から挑む知的サスペンス。

とアマゾンレビューには書いてます。
ただ、僕の読解力が足りないのか、話の筋もピンとこなければ、何が言いたいのかもよくわからなかったです。
あらすじは、新種のタバコ葉を使って開発した「無煙タバコ」の拡販をしていくとような、でもよくわからない話なんだけど、なんか小説というカテゴリすらも違ような、不思議な小説でした・・・。
もしかしたらタバコ吸う人のほうが、入っていきやすいのかもしれないですね。
本とは全然関係ないですが、僕は結構な嫌煙派です。
自分から選択して煙を浴びる席にいるのは、ぜんぜん気にならないのだけど、朝に「今日も良い天気だなー」なんて息を吸い込んでるときに、前を歩く人がくわえ煙草なんかしてて、その煙を浴びると、思いっきり殺意を覚えます。
ポイ捨てとくわえ煙草を厳罰にするとかって公約するような、面白い政治家とかおらんかねー。
いたら、断トツで投票するのになぁ。